こんにちわ、″総合番長″ 貴海 詠です。
さて、前回は「エトス」とは何か?というお話をさせて頂きました。
プレゼンは、
「自分がして欲しい事を、相手にしてもらうための手段」
であり、その目的は
「自分が望んだ結果になる確率(成約率)を高める事」
でしたね。
そして成約率を高めるには、効果的な「伝え方」というのがあり、大きく3つの要素で構成されます。
今回は、3つの要素の1つである「パトス」と呼ばれるもののお話をします。
「どのように、話すか」で、相手の心を鷲掴みできるかが決まりますよ?
目次
「パトス(Pathos)」とは?
突然ですが…あなたは「新世紀エヴァンゲリオン」というアニメを知ってますか?
そのアニメの主題歌「残酷な天使のテーゼ」の歌詞にも「パトス」という言葉がでてくるんですが…
「パトス」とは、強い感情の動きである「情熱」「激情」を意味するギリシア語(英語では「ペーソス」)で、英語の「Passion(パッション:情熱)」の語源でもあります。
アリストテレスの「弁論術」では、三種の説得手段の「感情」になりますね。
ある時は「情熱的」に、また時には「淡々」と…
パトス=感情と考えた時に、プレゼンの中で「パトス」はどんな役割をするんでしょうか?
例えば「最初からテンションMAX!」でプレゼンしたら…どうなるか?
これはもう…熱くなり過ぎて、自分が相手に何を伝えたいのかが判らなくなりますし、相手はプレゼンの中でどこが大事なポイントなのかが全く判らなくなってしまいます。
では逆に、プレゼンの「最初から最後まで淡々と」進めたら…どうなるか?
これは、相手にはプレゼンの意図が伝わるかも知れませんが…プレゼンターとしての自分の熱意が全く感じられず、
「で、どうして欲しいの?」
と、相手も冷めてしまうでしょう。
つまり…1つのプレゼンの中でも、情熱的に伝えるポイントと、冷静に説明するポイントがあるんですね。
相手の反応を観察する!
情熱的に伝えるポイントと、淡々と説明するポイント。
この2つのポイントを、どのように使い分けるのか?
それは、
「プレゼンする相手の、プレゼンに対する反応を観察する」
事です!
プレゼン中は常に自分や相手を俯瞰(ふかん)して見ていて、相手の表情や態度などの反応を見ながら、熱く語るか?それとも、ちょっと冷静になって説明していくか?といった、話し方をコントロールする…という事ですね。
例えば、熱いプレゼンをしている時に、相手がちょっと引いている…と感じたなら、テンションを少し下げて、逆に相手がちょっと物足りなさそう…と感じたなら、意識してテンションを上げる、といった感じになるかと思います。
もしかして「お米の炊き方」に似てる?
これは、僕が感じた事でもあるんですが…
プレゼンにおける「パトス」の使い方のセオリー。
これ、なんか「お米の炊き方」に似てるな…という事(笑)
あなたはお米の炊き方で、こんな言葉を聞いた事ありませんか?
「始めチョロチョロ、中パッパ、赤子泣いてもフタ取るな」
これは、土鍋や飯盒(はんごう)でお米を炊く時の火加減を表してるんですが…実は、プレゼンでも同じ事がいえるんです!
- 始めチョロチョロ⇒プレゼンの序盤、冷静に「目的」を伝える
- 中パッパ⇒プレゼン中盤、最も伝えたい事を熱く訴える
- 赤子泣いてもフタ取るな(蒸らし)⇒プレゼン終盤、クロージングにつながる大事な場面であり、しっかりとまとめる
…なんか、うまく当てはまると思いませんか?
まとめ:「パトス」は、プレゼンにおける「スパイス」みたいなもの!
さて、今回は「パトス」についてお話をさせて頂きました。
「パトス」って、プレゼンにおける「スパイス」みたいなものだと思うんです。
プレゼン中も、自分や相手を俯瞰して観察し、反応を見ながらある時は情熱的に…また、時には淡々と話をしていく…
これが、相手を引き込み、心を鷲掴みにするプレゼンになるんですよね。
次回は、3つの要素を活かすための「マインドセット(心構え)」についてお話したいと思います。
では!